ふきん吸水力比較【1】昔ながらの蚊帳ふきん、そのルーツと特徴とは?

ふきん吸水力比較【1】昔ながらの蚊帳ふきん、そのルーツと特徴とは?

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ふきん吸水力比較

キッチンでの家事にはかかせないふきん。
ふきんとひとことにいっても、食卓用の台ふきん、食器用、調理用など、用途がいくつかありますね。素材や、大きさ、織り方もさまざま。

ふきんといえば、昔ながらの蚊帳ふきん

ふきんの定番中の定番といえば、やっぱりこれです、蚊帳ふきん!
愛用されている方も多いのでは?
台を拭く蚊帳ふきんの「蚊帳」とは、寝る時に、蚊などの害虫から身を守るため、寝床を覆う網のような蚊帳のこと。↓ この蚊帳からきています。
蚊帳なんとも涼しげ。江戸時代では、人々の暮らしにかかせない夏の風物詩だったとか。
「蚊帳を吊って眠る…」なんて、風情があって憧れます。
日頃、目にすることが少ないから、そう感じるのかも。

最近では、冷房に頼らないエコな暮らしという観点から、その機能が見直されてもきている蚊帳ですが、ふきんと、どこで、どうつながったのか、その関係性は、とても気になるところ。

蚊帳がふきんになったわけ

蚊帳の生産は、昭和35年~40年頃にピークを迎えた後、網戸の普及とともに、どんどん少なくなってきました。
蚊や害虫の侵入を防ぐ網戸は、今や当たり前の存在ですよね。
そんな暮らしの変化が背景にあるなんてビックリです。

蚊帳の生産が減って、産地では、通気性に優れた丈夫な蚊帳生地の良さを、何とか伝えていきたいと思案されたようです。
もともと、蚊帳を作る時に出るハギレを縫い合わせて、使っていたそう。
それが、蚊帳ふきんのはじまり。とても好評だったそうですよ。

蚊帳の産地の蚊帳ふきん

こちらは、奈良の蚊帳生地で手作りされている蚊帳ふきんで、白雪ふきんといいます。とてもかわいいですね。
白雪ふきん他にもいろんな柄があってセレクトするのが楽しくなるふきんです。

奈良は、大和蚊帳という蚊帳の産地。白雪ふきんの他に、花ふきんなど、蚊帳生地をふきんにして、販売されているところがあります。
また、近江蚊帳の産地、滋賀でも蚊帳生地をふきんにされているところがあります。
生活様式の変化に寄り添いながら、伝統を継承されているのは、とてもステキなことですね。

蚊帳ふきん、かや織りふきんの違いは?

さて、蚊帳ふきんのルーツがわかったところで、蚊帳ふきん事情を少し。
蚊帳ふきんは、かや織りふきんともいわれますが、全く同じものなんでしょうか?蚊帳ふきんと、かや織りふきんでは、違いがあるの?

こちらは、レック株式会社のかや織りふきん
かや織りふきんこのふきんは、かや織りという織り方で織られた生地を使ったふきん。
かや織りふきん白雪ふきんのように、実際に蚊帳に使われる生地を使っているというわけではないんです。
白雪ふきんでも、2つのふきんの、かや織りという織り方は同じ。蚊帳に使われている生地か、そうでないかというところが違うのです。

かや織りの特徴は?

かや織りは、たて糸と、よこ糸が交互に重なって織られています。
平織りともいわれ、織物の中では、比較的シンプルな織り方。特に目が粗いのものを、かや織りというようです。

かや織りふきんを見てみると…
蚊帳織りふきん確かに、たて糸とよこ糸が、交互に重なっています。生地の目が粗いので、糸1本1本の間に隙間がハッキリ見えますね。

白雪ふきんを見てみます。
白雪ふきんアップ生地の目は、かや織りふきんより細かいですが、たて糸とよこ糸が、交互に重なっているのが分かりますね。

ふきんの糊は何のため?

かや織りのもうひとつの特徴は、生地の薄さ。
生地1枚が薄いので、かや織りふきんは、生地が8枚重ねられてふきんになっています。
かや織りふきんかや織りは、たて糸の上、下、上、下と、順番に、よこ糸を通して織られます。
たて糸は、ピンと張られて、よこ糸に上をこえられ、下をくぐられ…
糸同士がこすれ合うので、その負担は結構なもの。
そんなたて糸の強度を増すため、たて糸は糊付けされます。
特に糸が細くて、薄い織物の場合はなおさら。しっかりと糊付けされるそうです。
かや織りふきんなるほど… かや織りふきんが、パリっとしているのは、生地を織る時に糊付けされていたからなんですね!

新品のかや織りふきんをおろす時はつきものの、この作業。
なかなか、糊が落ちないこともあったりして…
ふきんののり落としでも、最初は、パリっとしたふきんが、使っていくうちに、クタッとなじんでくるのが、かや織りふきんの醍醐味!
かやふきんはかたい愛用者が多いのは、そんな理由からかも知れません。

糊落としがいらないふきんもある!

こちらは、サンベルム株式会社のビストロ先生 綿ガーゼふきん
実は、糊落としがいらないふきんなんです。
ビストロ先生はじめから柔らかくてふわふわ。すぐに使えるところがなんといっても魅力ですね。
キッチン ふきん商品名にもあるようにガーゼのふきん。
ガーゼってケガの処置に使ったり、赤ちゃんのお口ふきなどに使ったりするので、デリケートで繊細なイメージ。

ガーゼがふわふわなのはなぜ?

ビストロ先生 綿ガーゼふきんのアップを見てみます。
ビストロ先生アップたて糸と、よこ糸が交互に重なっていますね。あれれ?もしかすると、かや織りと同じでは?
そうなんです!織り方はかや織りと同じ。ただ、織られてから、大事なひと手間があるんです。
ガーゼは織られてから、精錬、漂白されるので、その工程で糊が落ちることになります。
だから、ガーゼは、はじめからふわふわで柔らかいんですね。

ビストロ先生 綿ガーゼふきんも、生地1枚が薄いので7枚重ね。
ガーゼふきん吸水力やその使用感が気になるところです。

次回はふきんの吸水力実験

実験室では、ふきんを洗って乾燥中。まだまだ、いろんなふきんが登場しますよ。
ふきん洗濯テーブルでお茶をこぼした!そんなときに、さっと拭き取れるふきんは?
お茶をこぼすということで、次回はふきんの吸水力実験。
お楽しみに。

今回の記事に登場したアイテム 
かや織りふきん 5枚入(レック株式会社)
ビストロ先生 綿ガーゼふきん 2枚入(サンベルム株式会社)
片麻蚊帳 8畳(タナカ商事株式会社)
激落ち マイクロファイバー 10枚入(レック株式会社)
不織布ふきん 10枚入(レック株式会社)

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編集部kawamoto

編集部kawamoto

くらべルートの編集担当をしながら、本格的な比較実験&撮影にも挑戦。くらべルートでは、専門家によるアドバイスや、スタッフによる実験など、暮らしの中で生まれる素朴な疑問を、解決する情報がいっぱい♪ 是非、他の記事もチェックしてみてくださいね。