フライパンコーティング比較【5】どちらも見逃せない!熱伝導&熱効率

フライパンコーティング比較【5】どちらも見逃せない!熱伝導&熱効率

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フライパンコーティング比較

焦げ目がついた原因を探る!

前回の実験では、コーティングのない2つのフライパンで薄焼きたまごを焼きました。
fpan-59①ネオキャスチール(株式会社タマハシ) 鉄製
②ビタクラフト オレゴン(ビタクラフトジャパン株式会社)ステンレス製
(カッコ)の中はメーカー名、以降省略します。

結果をおさらいすると、①②のフライパンともにくっつくことはなかったものの、薄焼きたまごの仕上がりには、ずいぶん差がありました。
薄焼きたまご仕上がり表同じ中火で焼いたのに、①ネオキャスチールの薄焼きたまごには、焦げ目がつきましたね。
焦げ目がついたらダメ!ということではないですよ。少し焦げ目がついたほうがおいしいメニューもありますもんね。例えば、ハンバーグとかステーキとか(^^)

でも、どうして焦げ目がついたのか気になる…

無視できないのは、フライパンの材質。材質によって、熱の伝わりやすさが違うんです。ということは、焦げ目がついた鉄のほうが熱が伝わりやすいってことだよね?

鉄vs.ステンレス!熱の伝わりやすさを比較

鉄のほうがステンレスより熱が伝わりやすいって、ほんと?ということで、いざ実験!

鉄製の①ネオキャスチールと、ステンレス製の②ビタクラフト オレゴンを1分間熱して、温度を計測してみます。鉄のほうが温度が高ければ、熱が伝わりやすいといえますね。

温度計測には、デジタルサーモメーターという、赤外線を当てて温度を測る温度計を使用。
デジタルサーモメーター
実験の手順はこちら。

Let’s Try !

①フライパンを、1分間中火で熱します。
中火
②フライパンの中央と、ふちに近い部分の温度を測ります。
中央とふちに近い部分の2ヶ所を計測することで、フライパン全体に、熱が伝わっているのかどうかをみます。

赤い光が見えますね!ふちに近い部分はこのあたり。
フライパン温度計測

こんなにも違う!衝撃の結果

結果はこうなりました。

鉄製の ①ネオキャスチールは、中央の温度が、169.0度、ふちに近い部分の温度が、113.6度でした。
中央とふちに近い部分の温度差を計算すると、169.0-113.6=55.4なので55.4度
鉄フライパン温度の差が結構ありますね。でも、ガスの火元から近いフライパン中央と、ガスの火元から遠いフライパンのふちに近い部分に、温度差があるのは当然といえば当然。
ステンレス製の ②ビタクラフト オレゴンは、中央の温度が、42.9度で、ふちに近い部分の温度が、37.5度。中央とふちに近い部分の温度差は、5.4度でした。あまりにも温度が低くてびっくり!
fpan-71それに、中央とふちに近い部分の温度の差が5.4度ですよ!温度差が小さいことにもびっくりです(・o・)

熱が伝わりやすいのはステンレスより鉄!

実験結果を表にまとめました。
熱の伝わりやすさ実験鉄製の①ネオキャスチールは、ステンレス製の ②ビタクラフト オレゴンより、圧倒的に熱が伝わりやすいということが分かります。

中火で1分間熱すれば、食材を入れる予熱温度としては最適。
ただ、このまま中火で熱し続けると、熱が伝わりやすいので、どんどん温度が上昇するということに…
鉄フライパン調理する際、食材を入れると、いったんフライパンの温度は下がりますが、火加減には注意が必要。焦げの原因になります。

熱効率に優れたステンレス!

ステンレス製の ②ビタクラフト オレゴンの、中央の温度は42.9度と、手で触れるくらいの温度。鉄製の①ネオキャスチールより、温度が伝わりにくいことが分かりました。
でも、中央とふちに近い部分の温度差5.4度に注目!鉄製の①ネオキャスチールの温度差55.4度とは、比べものになりません。
ビタクラフト温度差が小さいのは、フライパン全体に、まんべんなく熱が伝わっている証拠。これ、すごいことです!

薄焼きたまごの、きれいな仕上がりもうなずけます。ステンレスは、熱は伝わりにくいけど、熱を効率よく伝えてくれる材質なんですね。
特に、 ②ビタクラフト オレゴンのようなステンレス製で多層のものは、なおさらです。
ビタクラフト「予熱に時間がかかりそう」と心配されるかもしれませんが、前回の記事にあったように、中火で2分間熱すれば、調理がスタートできます。
ご安心下さい(^^)

熱伝導が良い=熱が伝わりやすい

実験では、フライパンを熱して温度をはかり、熱の伝わりやすさを比べたわけですが、熱の伝わりやすさは、熱伝導率という値で表され、物理の公式で計算できるそうです。

フライパンのキャッチコピーで、「熱伝導が良い」「熱伝導性に優れた…」って、よく目にしませんか?
熱伝導がよい熱伝導とは、温度の高いほうから低い方へ、熱が移動するということ。
実験に当てはめると、ガスの火の熱が、フライパンへ伝わって移動していくということです。
「熱伝導が良い」とは、熱が伝わりやすいということ。
今回の実験では、ステンレスより鉄のほうが熱伝導が良いということが分かったわけです。

鉄よりも熱伝導が良いアルミ!

他に熱伝導が良い材質は?いうと、アルミがあげられます。
フライパンコーティング比較【3】の記事で登場したこちら。
フッ素樹脂加工のチェリオットフライパン(株式会社コーベック)の本体の材質はアルミ。中火で1分間熱した時の中央の温度は、201.7度でした。
フッ素樹脂加工フライパン
コーティングのあるフライパンは、本体にアルミが使われていることが多く、こちらのグランマーブル(和平フレイズ株式会社)も本体はアルミ。
マーブルコートフライパン中火で1分間熱した時の中央の温度は、200.4度だったので、鉄よりもアルミは熱伝導が良いといえますね。

最後に…

コーティングのあるもの、ないもの、材質の違いなどなど…本当に色々なフライパンがありました。
ご紹介したことは、ほんの一部。フライパンの特徴を正しく知って、正しく使うことを心がけていきたいですね。
コーティングフライパン比較

今回の記事に登場したアイテム 
ネオキャスチール 鉄製フライパン 26cm(株式会社タマハシ)
ビタクラフト フライパン オレゴン 25.5cm(ビタクラフトジャパン株式会社)
グランマーブル 26cm(和平フレイズ株式会社)

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