フラワーベース

キーワード解説
花をいけるのに使われる器物の総称。花器、花瓶、花入れ、花生けともいう。なお本来、英語のVaseは一語だけで花瓶を意味する。

【花器の歴史】
花を飾るという風習は古くは『万葉集』などにも例がありますが、花器に対する記載はありません。花器が文献に初めて登場するのは『枕草子』で、「清涼殿の丑寅の隅の」(二三段)には、次のような記載があります。

「高欄のもとに青き瓶の大きなるをすゑて、桜のいみじうおもしろき枝の五尺ばかりなるを、いと多くさしたれば・・・」

この一文から、中国からの輸入品であった大きな青磁の瓶にサクラの枝を挿していたことがわかります。花器には、花をいける目的で作られたものと、別の用途で使われたものが花をいけるためにも利用される場合とがありますが、当初は花を活けるものとして専用の器があったわけではなく、既存の器を利用していました。専用の器が製作されるようになったのは、もっと後の時代になってからです。

また、12世紀の鳥羽僧正の作と言われている『鳥獣人物戯画』には、猿僧正が蛙如来に供花(くげ)している図があり、花を入れる器として瓶子(へいじ)が描かれています。季節の花を飾って楽しむ花器とは別に、仏の供養のために欠かせない道具としても使われていたことが分かります。後に花瓶は、香炉と燭台と共に三具足を構成し、仏の供養のために欠かせない道具となりました。


なお、華道の確立は室町時代中期、京都六角堂の僧侶によるものと言われています。

【花を楽しむコツ】
花器には清水焼や萬古焼、信楽焼きなどをはじめとする陶器や磁器、美しいガラス器、古風な銅器や竹器、プラスチックなど、素材や形も多くあります。個人で楽しむ分には特に器を選ぶ際の制約などはありません。そもそも花をいける器としては、極端に言うと水が入れられる容器であればコップでも何でも大丈夫です。ただ花を美しく見せるには、やはりある程度のコツが必要ですので、少しだけ花瓶に花を飾る場合のポイントをお伝えしておきます。

・色のバランス
同系色に合わせてみたり、逆に反対色で引き立たせてみたりと色々な手法があります。
一般的には、明るい色彩や存在感のある大輪の花は、陶器や籠などの渋い花瓶にいけてあると強弱があって美しく見えます。
逆に花器の色が強すぎる場合は、花材で器の一部を隠して色量感を弱くします。
ちなみに、初心者の場合は白や透明の花器を選ぶと失敗しにくいです。


・高さのバランス
花瓶に対して花の長さは約1.5倍程度が適当です。丈の短い花は一輪差しに向いていますが、この場合はなるべく口の細い容器を選ぶとよいでしょう。

・もらった花束をそのまま飾りたい場合
少し大柄な広口の花瓶を選びましょう。花瓶が無い場合は、ピッチャーでも代用できます。
花束のラッピングと根元を縛っているゴムは外しましょう。
根元の葉っぱが水に浸かってしまう場合は、すぐ傷んでしまうため、あらかじめ取り去っておきましょう。

フラワーベース

今回の記事に登場したアイテム
フラワーベース LABO GLASS B(株式会社スパイス)

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くらべルート編集部

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