ラタン(籐)

キーワード解説
東南アジアを中心に熱帯雨林地域のジャングルに自生するヤシ目/ヤシ科に分類される約200種の植物の総称。
日本語では籐(とう)、英語では「Rattan」と表記される。

植物としてのラタン
ラタンはツル性植物で、節があり、とげを持った表皮に包まれています。
籐の最大の特徴は「軽くて柔らかい」という性質と、一方で「強度がある」という、一見相反するような特徴を有していることにあります。
また、樹木に比べて成長が早く5~10年で用材になるエコ素材です。

ラタン素材の特徴
ラタンには200を超える種類があり、それぞれの特性に合わせて部位を使い分けています。
その繊維は植物の中でも最長、最強と言われ、最も軽くしなやかで堅牢性があるため、家具として最高の素材です。
またそのしなやかさから、曲げて優美な曲線を作ったり、編んで細やかなデザインに仕上げたりと自由度が高いのもラタンの特徴の一つです。
通気性がいいのも特徴で、特に暑い季節に人気のある素材です。

ラタンの歴史
ラタン=籐(とう)の歴史は古く、日本でも1000年以上前から愛用されてきました。当時は家具ではなく、弓や長刀など戦の武器の一部に使われていました。
(正倉院に保管されている篭、藤原時代の重藤の弓、なぎなたの柄巻、鎧のかがりなどに見られます)。
また、神社仏閣の棟と棟との接合や、木口のひび割れを防ぐためのタダ締めなどに欠かせない素材として、建築業界にも多く用いられていたようです。
籐が生活用具として発達したのは江戸時代で、籐工芸品として、たばこ差しなどが作られています。
現代のように家具として使われるようになったのは、明治時代のことです。
シルクロードから揚子江を経由して満州から籐家具の製造技術がもたらされたこと、欧米との交流の中で、椅子の文化が浸透したことによって、飛躍的に広まりました。

今回の記事に登場したアイテム
籐 チェア ラタン製 Breeze(株式会社キムラ)